ほんの20数年前までは道具は修理して使うのが当たり前でした。
車は勿論、家電製品や日用雑貨も。
しかし、現代は修理よりも買い替えが主流です。
理由は物の値段が安くなった反面、修理費用が高くなったからです。
修理費用が高くなった理由は、アッセンブリー交換が多くなったため。
悪いパーツそのものだけではなく、その周辺のパーツも同時交換してしまいます。
周辺をゴッソリ交換することで、悪い部分1点だけを見つける手間が省けます。
ですが、悪くないパーツまで交換して、更にそのパーツ代はユーザー持ちです。
こうなってしまった原因は技術者不足。
私が電気屋だった頃、メーカーのサービスセンターには1人か2人、何にでも詳しいウルトラサービスマンがいました。
それこそエアコンからテレビ、洗濯機に冷蔵庫なんでもござれ。
最近はそういう人が殆ど居なくなったと聞きます。
次に修理部門の独立、下請け子会社化。
それまではメーカーの一部門だったサービスセンターを別会社にしてしまう。
メーカーとしては、育てるのに面倒で時間の掛かるサービスマン育成の手間が省けます。
メーカーはモノを売ってナンボ。
修理やメンテナンスなんぞ儲からないお荷物部署を抱えなくて済みます。
で、修理専門の子会社。
聞こえはイイです。
がしかし、それまでメーカーの仕事だった修理を代行する会社です。
修理で独立採算を採らねばならないんです。
儲からない修理を押し付けられたワケですから、必然的に修理費用を上げなければならなくなる。
修理費用の負担はお客さん!(笑)
”最近、修理代がかなり高くなった!”という声をよく聞きます。
高くなった理由はそんなところぢゃないでしょうか?
これらはあくまで私の憶測ですが、当たらずとも遠からずだと思いますよ。