ラパラは日本のルアー黎明期から輸入されていて、その知名度は既に世界レベルでした。
ヘルシンキオリンピックの際にお土産として世界中に持ち帰られ、更にラパラの事を取り上げたLIFE誌が同じ号でマリリンモンローの自殺記事を掲載したことにより、恐ろしい発行部数を記録したことも要因デス。
ソレにより月産数千個のルアーが、一瞬にして100万個のオーダーを抱えたと言われています。
そして、その実力は確かなモノでした。
「ラパラさえあれば他は必要無し!」と言うコトバもあったくらいでした。
そうなると、ラパラの輸入元以外のトコロは面白くない訳です。
第2のラパラを探して北欧地方を辞書を片手に回ったのが当時のOFTでした。
奇しくも同じフィンランド国内で見つけたのがクサモン社のルアーでした。
スプーンが主流の会社でしたが、ミノープラグも取り扱っており、見た目もラパラに似ている。
ストレートタイプだけでなくヂョイントタイプまである。
これだ!
と、早速売買契約をしてラパラに対抗します。
しかし、ラパラの壁は厚かった。
ソコソコは売れましたがラパラには遠く及ばない。
若干高めの価格も災いしたようです。
最大の敗因は泳ぎ。
クサモンのミノーはラパラの様にキビキビとした動きではなく、モッサリとした動きのモノや動いているのか殆ど判らないようなものばかり。
更にクサモンのミノーはコーティングが異常に厚い上に、表面がデコボコで見た目もイマイチでした。(´;ω;`)ウゥゥ
それでもクサモンのルアーは結構長い間OFTのラインナップでした。
スプーン系はわりと好評でしたし、ミノーだけでなくクランクタイプもありました。
ただ、何でこんなのが?
と思えるB級モノも。
電池で目が光る物や、交通用の反射板の入ったミノーなど。
そんなこんなで、後に叩き売られていた事が多いデス。
ちなみに、当時、ラパラの対抗馬を探していたのはOFTだけでなく、日新釣具もまたニルヅマスターのミノーを発掘しています。
歴史が語る通り、ニルヅマスターもまたラパラと言う巨人の前に屈しています。