何度も記事にしておりますが、日本でトーナメントが始まるまでは1本のロッドに1台のリールですべてのルアーを使っていました。
経済的な問題もありましたが、当時は何本もタックルを持っていくという概念がありませんでした。
ですからタックル選びは慎重に行うべきなんですが、何故か妙に柔らかいモノや強烈に固いものを選ぶ者もおりました。
バイトしてようやく買ったアンバサダー5000CとスーパーストライカーFO-60。
とりあえずこのタックルセットであらゆるルアーを使いました。
ある程度重いものなら簡単なんですが、難しいのは軽いもの。
しかも当時の平均的なラインは12ポンドで太さは4号くらいあるんです。
そういうセットで5グラムとか3グラムをキャストするのは至難の業。
当然、教えてくれる人はおらず、更にベイトタックルでそんな軽いモノをキャストするなんて常識外れでした。
なんでそんなに無理して軽いものをキャストしようとするかと言いますと、
”小さいルアーは釣れるから”
当時、各地にバスが湧き出した頃で、あちこちの野池に20~30cm程度のバスがわんさかおりました。
ところが大きなルアーだと何故か釣れない。
この辺りは現在のライトリグの考えと同じで、釣れなければ小さく繊細にしたくなるワケです。
小さなルアーは動きも繊細で如何にも釣れそうでした。
しかし、釣るにはキャストできなければならない。
練習しました。
普通にオーバーヘッドでキャストしようとすると水面に叩きつけてしまいます。
ではサイドキャストなら水面を叩かないのでは?
更に垂らしを長くすれば勢いを付けやすい!
いつしか、3gのハードルアーを普通にキャストできるようになっていました。
こういう技術って道具に恵まれていれば生まれなかったと思います。
出来なければ釣れない!
不退転の覚悟が生んだといえば大げさすぎますかね?(笑)