私がガキだった昭和の頃、近所に１人は変なオッサンが居た。
そのオッサンとは、年齢、職業、名前も不明。
仕事は何をしているのか判らず、更に仕事をしているのかすら分からない。
家族構成も不明だが、どうやら独り者の様子。
金持ちのようには見えないが、小金は持っている感じ。
身の回りはわりと小綺麗にしているが、いつも同じ服装。
シャツにスラックスにサンダル。
自転車で移動することもあるが、車はと免許証は持っていないと思う。
いつも近所をブラブラしていて、何かをしている訳でもない。
近所の人達とも普通に挨拶を交わしている。
散髪屋で見かけることもあれば、酒の自販機の前でワンカップを飲んでいる姿も見かける。
生活保護の人じゃないのか？
と思ったりもしたけど、当時は生活保護を受けるのは、”超恥ずかしい事”だったのでその線は違うようだ。
こういうオヤジ、友人と話をすると、やはりみんな近所に居たという。
ただし、バブルが崩壊して平成になると共に姿を消して行った。
今思えば、近所に変なオッサンが居た時代は平和だったように思う。
こういうオッサンが住みにくい時代は、我々にとっても今ひとつ歓迎できない時代な気がする。
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