釣りを始めたころは、前夜わくわくして眠れなかった。
まだ見ぬ大物や幻の魚を夢見ながらタックルをセットしていた自分はもう居ない。
科学技術が進み、情報が垂れ流される現代に於いて、夢を見るのは難しい。
私が子供の頃は、山奥にはまだ妖怪が住んでいると本気で信じている人がいっぱい居た。
池で泳いでいて、水中で河童に話しかけられたと言う友人は本気で河童が居ると信じて疑わない。
大蛇とか2mのチヌを見たと言う話も聞いた。
今で言うUMAが近くにいっぱい居た。
昔は妖怪が本当に居たんじゃないかと。
水木しげるは未だに妖怪を見たと言っているし、他に妖怪を見たという話はいっぱいある。
つい最近、龍を見たという話も聞いた。
科学万能の時代と言って、化学で解明できないことはないと偉い人たちは言います。
しかし、身近なモノでも科学で解明できないモノがいっぱいある。
雷なんてその最たるモノで、雷よりも火星の方が判っている事が多いらしい。
なぜ、大気中で放電現象が起きるのかは推測の域を出ていない。
と言うことは雷様が居て、雷を起こしている可能性も否定できない。
大人になるにつれて夢はドンドン無くなって行く。
子供の頃見た夢は、大人になって無残な現実として見る。
釣りの話をすれば、今は結果ばかり。
釣果至上主義とでも言うのかな?
釣りってそんなに夢の無いモノなのか?
結果を残すってそれほど重要な事なのか?
結果ばかりに捉われるのではなく、道中を楽しみ、キャストを楽しみ、景色を楽しむ。
なんか、夢の無い遊びの下手な人が増えた気がします。
でも、リール屋の仕事って、少しですが人に夢を見せられます。
メンテナンスしたリールを回しているお客さんの表情は本当に明るく子供みたいになるんデスよ!
まだ見ぬ大物を夢見て。