以前勤めていた会社にN村と言うオッサンが居た。
あだ名は”ダイナモ”
会社の車両メンテナンス担当と言う事だったが、仕事が無ければいつもゲーム機で遊んでいた。
と言うか仕事をしているのを見たことがなかった。
このオッサン、元車のディーラーに居たらしく、車に詳しいとの事。
会社の車に不調が出た場合はN村に聞けと言われていた。
と・こ・ろ・が!
コイツとんだ食わせ物でして、何を聞いても”ダイナモが悪い”と答える。
”エンジンルームの下でカラカラ言ってるんですけど?”と聞くと・・・・
”ダイナモやな!”
”エアコンの効きが悪いんですけど?”
”ダイナモやな!”
”冷却ファンが回っていないみたいなんですけど?”
”ダイナモやな!”
”エンジンオイルが漏れているんですけど?”
”それはエンジンオイルがまだある証拠やな!”
とまあ、流石にオイル漏れはダイナモの所為じゃなかった。(笑)
と言っても、原因をダイナモと言うだけで修理はやってくれない。
代わりに修理屋に車を持って行くと言って、終業時間まで帰ってこない。
そんなある日の事。
全社員出席の集会があり、その際会社の偉い人が来て、社員の要望なり、質問なりに答えると言うイベントが行われた。
数人が専務やら常務に質問をしていて、次に手を挙げたのが通称、”しゃべる爆弾”と呼ばれるW君。
専務が”W君、何か質問かね?”
”ちょっとお聞きしたいんですけど?”
”イイよ何かな?”
”あの、車両担当のN村さんって何なんですか?”
”ん?質問の意味が解らないのだけど?”
”では、N村の仕事は何なんですか?いつもゲーム機で遊んでいる所しか見たことないんですけど?”
”・・・・・・・そうだな・・・・私のほうからよく注意しておく。”
その後、ダイナモは会社を辞めるハメになり、後にバスの運転手になった。
ところが、今度は乗客をドアに挟んで怪我を負わせると言うトラブルを引き起こして解雇。
先日、近所のスーパーでバッタリ出会ったが、ゲッソリとやつれていた。
結局、ダイナモはただの使えないオッサンでした。
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