ちょこっと話が脇に逸れます。
トーナメントが盛んになるにつれてタックル類は飛躍的に進歩を遂げます。
70年代ベイトリールは丸形が殆どで構造自体はほとんど変わらず、変わった事と言えばギアレシヲが少し早くなって、アルミ素材で少し軽量化された程度。
日本製のリールが非円形ボディを発売して、内部の構造を一新させるのが70年代後半でした。
80年代になりベイトリールはブレーキに革命が起こり、スピニングリールは構造自体が大幅に変化します。
83年頃からマグネットブレーキのベイトリールが主流になり、ソレまで主流だった遠心ブレーキのリールは隅に追いやられて行きます。
スピニングはボディが小さくなりスプールが大きく、長く、浅くなります。
素材も金属からカーボンに移行して軽量化が一段と進みました。
それでも既製品の性能に満足いかない人達は自ら手を加えた物を使用していました。
ファクトリーチューンと言うのは現代では当たり前なんですが、80年代後半まではユーザーがセルフメンテで行っていました。
恐らく、日本で最初にファクトリーチューンを行ったのはエ〇スフィッシング。
某バスプロの卵にリールを提供する事になり、ある機種を提供したところ、飛ばない回らないで使えないと苦言を呈されます。
そこで、社員がリールをチューニングしたところ、その回転に満足したそうです。※当時のココの会社は社員全員がリールのメンテナンスが出来たそうです。
特にベアリングを追加したりした訳ではなく、各部を研磨して上手く回転を上げたそうです。
ちなみにそのチューニングは現在ウチでも行っています。
何でこんな話をしたかと言うと、オールドタックルを現代のパーツを使わず快適にするヒントがココにあるからです。