つい、40年くらい前まではABUのリールは一生ものでした。
それは超頑丈なアンバサダーに代表される、当時の金属塊リールが耐久性に優れていた事。
各社がアンバサダーに追いつけ追い越せで研究を重ねました。
しかしながらドレもアンバサダーには遠く及ばづ、似たものは作れてもオリヂナルには程遠いコピー品。
材質の選定から始まったアンバサダーに追いつくのは並大抵ではない。
ギアやフレームなどに使用された真鍮製パーツは恐ろしく精密で高耐久。
更に追い打ちをかけたのがメッキ。
分厚く剥がれないクロームメッキ。
日本製とは一味も二味も違う作りこみでした。
実際、アンバサダーは10年くらいではビクともせず、逆に滑らかに使いやすくなる。
うわべだけ真似ても中身まで真似ることは不可能でした。
耐久性では太刀打ち出来ないので、日本製が取ったのは軽量化と小型化、そして高回転化です。
まあ、得意分野ですね。
後にソレらを纏った日本製リールが世界を席巻していきます。
元エビスフィッシングの社員だった松本英一氏は「シマノからカルカッタが発売されたときにアンバサダーが負けたと思った」と語っていました。
耐久性ではABUに敵わないのか?
ぢつは1社だけABUに対抗できたメーカーがありました。
大森製作所。
ダイヤモンドリール社です。
90年代にダイワやシマノ製品に押されて消滅してしまいますが、70年代から80年代初頭まではとんでもない高耐久リールを作っていました。
構造的にはシンプルなものが多く、一つ一つの部品がとんでもなく高精度で高耐久。
ギアは鋳物でしたが、鋳物の脆弱性が全くない。
鋳物製品は時間が経つとクリーブと言って、膨張したり痩せたり、割れたりすることがあります。
しかし、大森のリールにはそれがない。
20年30年と使い続けてもギアが経たらない。
私物で80年代から使用している大森のコメットがありますが、いまだに滑らかで故障一つないデス。
職人集団と言われた大森製作所だから出来たリールでした。
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