30年ほど前まではリールは一生モノという考えがありました。
特にアンバサダーは故障も少なく、適切なメンテナンスさえすれば、いつまでも使い続けられました。
私自身、初めてアンバサダーを買うときも、”一生使うのだから3万円なんて安いもの”と思いながら夢を叶えました。
そのアンバサダーは未だに手元にありますし、死ぬまで手放さないリールです。
道具って使えば傷が付きます。
丁寧に扱っていても、使う以上傷が付くもんです。
傷が付くのがイヤなら使わないで保管しておくのがイイです。
ジーンズを”育てる”と言う言葉があります。
着用し続けてアタリを付け、色を徐々に落としていくと、自分だけの使用感、つまり風合いが出ます。
ホツレや破れが出ても、”味”という事になります。
古いリールにはにもそういう面があると思うんです。
例えるならば今のリールはスーツ、古いリールはジーンズ。
今のリールって傷が付くとただ古いだけみたいな感じ。
よれよれのスーツと言ったイメージです。
アンバサダーに代表される古い金属製のリールはジーンズ。
傷が付いてもよりカッコよくなっていきます。