名画の贋作って表面をいくら真似てもダメなんだそうです。
作画のテクニックだけでなく、作者の意図や背景なども知っていなければ本物に近づけないそうです。
表面は完璧に模写したのに、どこか違和感があると感じる。
その違和感の理由は、塗りつぶした下絵にあったとか?
見えないはずの下絵が有るか無いかで絵から受ける印象が全く変わるのだそうです。
描かれているカーテンの下絵に、カーテンに隠れている人物が描かれていたなんてのもあるのだとか?
ある意味恐ろしくリアルでもあります。
黒澤明監督は時代劇で薬屋のシーンを撮る際に、引き出し全てに薬袋を入れたそうです。
引き出しを開けるシーンなど無いはずなのに、わざわざ薬袋を引き出しに入れた。
見えるはずの無いモノにまでリアルに拘る、黒澤流のリアルって凄いですよ。
時々ですがリールを見た瞬間に違和感を感じて、悪い部分が判る事があるんです。
ある意味、そういう部分と同じぢゃないかと考えたりします。